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Instagramから見た写真の価値
Instagramを利用したコンテストの審査をしています。
応募数は4000あまりに登ります。
この数字、従来のローカル・コンテストではなし得る事は出来ないものだったでしょう。
Instagramの功績は写真やコンテストをより一般に身近なものとした事だろうと思います。
ただし、負の側面も。
小さなデバイスで観る写真は一見綺麗に見えます。
しかしデータをPCの大きな画面で見直すと、ピントが甘かったり、階調が失われていたり、コントラストの高いエッジにシャギーや色収差が出ていたり。
プリントする事を前提とした仕事をしている私からすると、それらは全てNGな事です。
他には、ルールを読まれていないのでしょう。
画像に文字などを加えてはいけないとなっているのにサインが記されています。
それさえなければ入賞したと思われる作品も複数ありました。
また、Instagramに限った事では無いのですが、一見美しく感じるものも主題が曖昧では入賞は難しいです。
それはフレーミングやトリミングで改善できる場合も有れば、明暗は撮影時の露出や撮影後の現像でコントロールする必要があります。
あとレタッチのやり過ぎは禁物です。
派手に見える色の多くは現実世界では無いものになっています。
それらは、ほぼ同時に色飽和をお越し、写真表現の最も大切な部分である階調が失われています。
無理な処理はノイズが出てきたり、そのノイズを消したためにディティールが失われたり。
こう言った観点で写真を考えるとなかなか難しいものですね。
コンテストで入賞するための参考になれば幸いです。