ブログ

「決意」

フォトグラファーとして私は何ができるのか?
そんなことをずっと考え、やってきました。

ひとつは、この仕事に入った時に(入ったからこそ)知った現実。
食べて行くことが難しい業界であるということ。
15年の間に、腕の良いどれだけの人が業界を去っていったか。
それは、デジタル化が進むにつれ悪化の一途です。
それでも、自分が目指した職業です。
なんとか未来に繋げたい。
未来の子供達に夢の有る仕事として残したい。
そんな想いでやってきました。

コンペへの挑戦はその為の手段です。
そのために、もう一つの1番大きな目標は一旦横に置いて。

そのもう1つの目標は、世界的に現代社会を覆う問題。
「平和」です。
社会主義・共産主義は独裁者を産み、その存続の為に他国へ資源や資本を求め触手を伸ばし、果ては、弾圧、戦争・・・。
かくいう資本主義も前出よりはマシと言う程度で、巨大資本はブラックホールのごとく、すべてを飲み込み続けています。

そんな今こそ、世界でもっとも古い歴史(2683年)を持つ日本が果たせる役割が有ると思うのです。
長い歴史は皇室の歴史。
建国以来、王朝が変わって無い国は世界を見渡しても日本だけ。
そこに日本民族独特の感受性や民度というものを感じずにはおれません。

そんな独特の感性を絵(写真)にし、心に訴えかける。
そんな事をずっと考えてきました。
6年前に、楠本涼くんと開催した二人展はそれへの第一歩でした。
下の絵は長谷川等伯の「松林図」(国宝)の本歌取り。
西洋風に言うならオマージュです。

等伯は秀吉に命ぜられ、この絵を描きました。
「気に入るものでなくば首をはねる」と言われ、命を掛けて描いた作品です。
この絵が完成し、初めて見た秀吉、その場に居た家康ら戦国武将たちは「天下太平という名の下、なんと言う事をしてきたのか」と涙を流したと言われています。
それこそアートの持つ力です。

その後、業界勃興のための海外コンペ挑戦となり、こちらは凍結していました。
そして挑戦していたコンペで1つの伏し目である、マスター取得とジャッジ就任となった今、それに注ぐ力を弱め、凍結していた目標へ向け、再始動することとしました。

この6年の間本当にいろんな事がありました。
想いを共有していたハズの仲間に裏切られ、辛い時期もありました。
しかし、その代わり新しい友人もできました。
全ては無駄ではありません。
私を成長させてくれました。

この6年は、まさに力を蓄える為の時間だったと思えます。
その間に得た知識や技術で表現したかった事へのアプローチの仕方は増えました。
今は新しい冒険の旅にワクワクしています。

令和5年 新年を迎えての決意です。

「決意」

お問い合わせ

電話する

トップに戻る