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審査を終えて、感じたこと。

久し振りのブログ更新となります。
ここ2週間あまり、フランスの写真団体WPEが主催するコンペの審査をしていました。

審査は100点満点で点数を付け、80点以上が入賞となります。
その作品の良かったところ、悪かったところをタグ付けし、時にはコメントを入れます。
本当は全作品にコメントを入れてあげたい所ですが、私の審査する数はおよそ1600点。
しかも審査の期間は2週間なので時間的猶予が少ないのです。
もちろん自分の仕事もしなければなりませんし。

さて、そんな審査をしていて、ふと感じたこと。
まずは、毎回新しい表現が出て来て感心させられることです。
今回特筆すべきは、あるカテゴリーで飛躍的にそれが進化し、入賞する作品の多くがその傾向にあったと言う事です。
それは技術的な問題も含め、自分のビジネスの中で取り入れることができるのか、判断に迷う程でもあります。

次は我が日本国内のこと。
ここ最近、海外コンペで活躍する日本人も増えてきましたが、その一方国内コンテストの入賞作品は海外のそれと比較した場合、オリジナリティーやインパクト、クリエイティブと言った海外で1番重要視される部分が、ほぼ見当たりません。

過去に私が応募した国内コンぺでは、海外の複数(1つや2つではありません)のコンペで1位、2位と非常に高い評価を得た作品が、まったく評価されず落選しました。
これはもしかすると、国内コンペの審査員が世界基準に達していない?
それが本当なら、原因はそこに有るのかもしれません。
それを知ってか知らずか、海外コンペで評価を受ける人達は国内コンペにまったく応募しません。

このままでは、日々進化する海外に対し日本は差を開けられる一方です。
では、どうすればいいのでしょうか?
まずは審査員の方達が自らコンペ(海外の)に挑戦し、その現実を体験してもらう。
この件に関し、海外コンペで審査をする人達は、まず間違い無く自らもコンペに参加し、フィードバックを得ています。
常に、自分を最新の状態にアップデートをしていると言う訳です。
私自身の経験からも、これはお願いしたいところです。

団体、そしてメーカーさんも今一度、この写真という文化を高め、フォトグラファーを成長させるという原点に立ち返り、コンペというものを考え直して欲しいと願ってやみません。

近頃話題はAIの作る文章やイメージです。
AIが作るイメージは人が作った長大な数のイメージなどを参考にしたものに過ぎません。
人の可能性というものを今こそ、見せる時なのではないかと思います。

審査を終えて、感じたこと。

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