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職業としてのフォトグラファー
現代においては「私はフォトグラファーです」と言いさえすれば誰でもなれる時代です。
私自身、写真学校や芸大を出た訳でもなく、師匠もいない事がいい例です。
では調理師について考えてみましょう。
名前の通り資格として免許が必要です。
でもファーストフードもあれば、ミシュランの三ツ星シェフもいます。
その違いを食べなくても理解させるものが、ミシュランガイドに載ったと言うことです。
これが信頼を寄せる理由です。
では再びフォトグラファーに話を戻します。
フォトグラファーの良し悪しは、完全に消費者へと委ねられてしまっています。
技術が未熟なフォトグラファーに当たってしまって後悔したという人が、撮り直しにいらっしゃった事は1回、2回じゃ有りません。
私が英国プロ写真家協会(BIPP)の資格認証を知った時に素晴らしいと感じたのは、プロがプロの技術や感性を評価して認めるところです。
料理界のミシュランを想起させたわけです。
日本の写真関連団体にどれ1つ加入しない私がイギリスの団体に加入した理由はそれです。
日本にもこうしたものが存在していたら、写真文化も変わっていたかも知れない。
そんな思いで、私は最高位のフェローシップを取得する事にしました。
一つのきっかけと提案をするために。
フランスのパリ・フォトでは写真を売るというイベントに、信じられない程の人が連日押し寄せ、ものによっては何千万円とする写真作品が買われます。
買うのはお金持ちだけでは有りません。一般の人も高価な写真集を中身を確かめずに買って行きます。
日本のブックショップが持ち込んだ、1トンにも及ぶ日本人作家の写真集が完売したと言うのです。
そこにはパリ・フォトと言うイベントがミシュラン同様に信頼されていると言う裏付けが有ってのものだと思います。
日本では考えられない程の、文化の差に愕然とします。
職業としてのフォトグラファーの地位や、業界、文化の発展を考えるなら、取り敢えず、成功している欧米を真似る事から始めても良いのではないでしょうか?
フォトグラファー、業界団体、イベントと言った全ての立場の人が重い腰を上げる時期が訪れているのではないでしょうか?
私の元には「BIPPに入ろうと思います!」と私に続こうと言う方の声が届いています。
ところで当方はミシュラン・三ツ星の様な高級店では有りません。
田舎の価格で撮影させて頂いておりますので、お間違いなく😊