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それは宝物なんです。
今日納品させて頂いた遺影写真は70年前に撮影されたものの複写。
亡くなった方の近年のものでは無いのですが、事情があってその写真となりました。
写真は結婚式場でのモノクロ集合写真。
サイズは2L程度で顔の大きさは小指の爪くらいです。
印画紙に編み目模様があります。
それをそのままにはしたくないので、いろいろとテクニックを使って仕上げました。
たぶん、ギャラには見合わない手間だったでしょう。
お客さまは年配の女性でしたが「こんなに綺麗にして頂いて嬉しい。」「お父さんが、世界一の人なんだから間違いないと言ってたんです。ほんと間違い無かった。」と言って頂けました。
先日、母の葬儀にあたり古いアルバムを開いたのですが、そこには家族の歴史、絆が刻まれていました。
どんな写真であろうと、それは家族には宝物。
今回の遺影写真もそうだったに違いありません。
今、写真を現像せずデータで持つ時代です。
でも、実在する紙媒体の写真が持つ力を目の当たりにし、その時代に抗う重要性を強く感じました。
未来の家族のために、写真はプリントしてアルバムに残しましょう。